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LINEUP[配給作品]

無限ファンデーション(2018)

8.24(土)-K's cinemaほか全国順次公開!

MOOSIC LAB 2018 【長編部門】ベストミュージシャン賞(西山小雨)、女優賞(南沙良)受賞作品

『無限ファンデーション』

出演:南沙良、西山小雨、原菜乃華、小野花梨、近藤笑菜、日高七海、池田朱那、佐藤蓮、嶺豪一、片岡礼子

監督:大崎 章|音楽・主題歌:西山小雨|撮影・編集:猪本雅三|照明:松隈信一|サウンドデザイン:伊藤裕規|企画:直井卓俊|プロデューサー:越川道夫|助監督:張元香織|コンセプトデザイン:宮本茉莉|ヘアメイク:浅井美智恵|企画協力:Breath|協力:高崎フィルムコミッション、玉村町|カラー|5.1ch|102min

『キャッチボール屋』『お盆の弟』の大崎章監督がシンガーソングライター・西山小雨の楽曲「未来へ」を原案に、映画監督×ミュージシャンのコラボ映画祭「MOOSIC LAB」に向けて制作された一作。
西山小雨の音楽を軸に未来へと向かう10代の少女たちの即興芝居で紡がれた本作の主人公・未来を堂々と演じきったのは、ブルーリボン賞ほか新人賞を続々と受賞している女優・南沙良(『志乃ちゃんはまだ自分の名前が言えない』)。共演の原菜乃華(『はらはらなのか。』)、小野花梨(『SUNNY/強い気持ち、強い愛』)など10代の実力派女優たちによる瑞々しくも緊張感あふれるアンサンブルと、それらを優しく包み込むまっすぐな西山小雨の音楽、そしてベテラン・猪本雅三、伊藤裕規による撮影と録音が、少女たちのかけがえのない一夏を見事に切り取った、世界で一番熱くて尊い青春映画がここに誕生!

◉大崎章(おおさき・あきら)

1961年・群馬県生まれ。『ソナチネ』(北野武監督)『2/デュオ』(諏訪敦彦監督)などで助監督、『リンダ リンダ リンダ』(山下敦弘監督)では監督補を務める。『キャッチボール屋』で監督デビュー。次作『お盆の弟』がヨコハマ映画祭で4冠に輝いた。

◉西山小雨(にしやま・こさめ)

ピアノ・ウクレレ弾き語りSSW。17イチナナで配信中。nightmeal、笹口騒音オーケストラなどにも参加。

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◼︎審査員講評

観終えて少し経つとどんな話だったっけ?と筋立ては曖昧になるのにそこで動いた感情は決して忘れられずに何度も反芻してしまう。音楽に貫かれた衝動をそのまま映画にしたような素晴らしい作品。即興芝居の弱点もあるにはあると思うが、どんな弱点もこの感動が持続する限りすべて打ち消してしまえるような映画。エモーションだけを煮詰めたような、こんな作品をベテラン監督が撮るなんて!西山小雨はもはや2018年いちばんの発見といっても過言ではない。ーーー林未来(元町映画館)

ただの青春群像劇ではない、即興ならではのリアルさがこれまでの青春作品と全く違っていて、演者の演技力にぐわぁ、と集中力を奪われました。本物のような女子高生の会話や沈黙、言い争い、そして中途半端な先生、喧嘩シーンが本当に圧巻です。また、ウクレレ少女と先生のことが、インタビュー形式で、過去が、語られてゆく、そのシーンが意外と印象に残っています。雨降るなかで歌う小雨ちゃん、その涙と雨が重なる様子が切なすぎずエモーショナルすぎず。不安定だけれど、確かな未来がある、物語としても、演者の皆さんへも、そう思わざるを得なかった作品です。ーーー久保泉(TOKYO CULTUART by BEAMS)

言葉に詰まってしまうのも、収集がつかない言い合いも、とてもリアルで全編即興は良い方向に作用していると思った。そして不安定な女子たちの中で、ニコニコしながら、たまに背中をぽんぽんしてあげなら、歌っている小雨ちゃんの優しく強い佇まいがひたすら泣けた。ーーー下北沢映画祭実行委員会

小野花梨のおかげで南沙良と原菜乃華が輝いた、と思ってます。南さん原さんはちゃんと感情を爆発させる見せ場がある分、やっぱり目立つけど小野さんが作品としてのバランスを取りつつ静かに演技力を見せつけてくれた。西山小雨の音楽が話に寄り添うどころか、映画に完全に同化。これぞムーラボ!という作品だった。ーーー石田(元町映画館)

良くも悪くも即興としての演技が色濃く作品に現れていたのではないでしょうか。役者のみなさんの熱演はとても素晴らしかったです。ただ、個人的には即興ゆえにカメラが定まらず、演技は写ってはいるが映画の画としてはどうかな、という部分が多かったです。ーーー勝村俊之(シネマ・ロサ/企画・編成)

即興芝居で役者の限界を引き出された瞬間をたくさんとらえていてヒリヒリしました。受け手が腑に落ちる親切な構成だと化けたと思います。ーーー黒澤佳朗(G-Shelter)