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DREAM MACHINE(2015)

MOOSIC LAB 2015 公式出品作品

『DREAM MACHINE』

監督・撮影・編集:ターボ向後|出演・音楽:禁断の多数決、BRATS(黒宮れい、黒宮あや)

★AV レーベル”性格良し子ちゃん”を手がける映像作家・ターボ向後が”禁断の多数決””BRATS”という2アーティストそれぞれが観た夢を映像化?さらにそ の一方で、現実のアーティスト達のドキュメンタリーも収録?いったいどんな構成になるのか?虚実が入り乱れる実験的ムージック作品が誕生!(カラー/33分)

◉ターボ向後

童貞のままAVメーカー「V&Rプランニング」に入社。以後h.m.p、ハマジムにて監督・プロデューサー・スチールカメラマン・デザイナーを歴任。2011年「性格良し子ちゃん」設立、2014年「映像作家100人」選出。素人童貞のままガンバッってます!

◉禁断の多数決/BRATS

(禁断の多数決)シノザキサトシ、はましたまさし、ほうのきかずなり、ブラジル、加奈子、上野勇介、水蓮寺・J・さひろをメンバーとするオルタナティブポップグループ。2015年秋、待望のニューアルバム「The The Bladerunner」をリリース予定。(BRATS)黒宮あや、そしてミスiD2015に選出された黒宮れいの姉妹を中心に2011年に結成。2015年、Gt / ひより、Dr / おししが正式メンバーに加入し1stシングル「MISERY」をリリース。

※審査講評

『DREAM MACHIINE』は(そのタイトル通り)デレク・ジャーマン風の耽美的な映像詩の中に、『監督失格』ばりの生々しいセルフ・ドキュメンタリーが入り込んでくる構成ですが、この両者の接着度がもっと高ければワンレベル変わったように思います。(森直人/映画評論家)

上位に匹敵する内容だったと思います。中盤部は平野勝之監督の『監督失格』、バクシーシ山下監督の『死ぬほどセックスしてみたかった』を思い出しましたが、いなくなった恋人に対する想いはもっと身近な悲しみがあり、作品として純粋な面白さがあり、また実験性も随一でした。(田辺ユウキ/ライター)

ミュージシャンたちの幻想的な映像と、ターボ向後監督の元カノを探すドキュメントな部分との関係性がまったく掴めず、1本の映画として捉えられないままに終わりました。ドキュメントは心をざわつかせるものでしたがそれではMOOSIC LABではなく、ミュージシャンパートはMVの域を出ていないように感じます。(林未来/元町映画館)

”禁断の多数決””BRATS”という2アーティストそれぞれが観た夢を映像化されスクリーンに投影されたわけですが、僕は「どこかなんちゃらトリエンナーレやらビエンナーレやら地方の芸術祭でありそうなやつね、はいはい」とタカをくくっていました。しかし、後半のターボ向後のドキュメンタリーがあまりに苦々しく、僕の安直の評価はひっくり返りました。僕を映画というブラックホールに引きずり込むきっかけとなった平野監督の「監督失格」レベルの衝撃でした。その後も映し出される夢という夢。心理学とかそういうお勉強はしてこなかったけど、夢というのはあまりに世知辛い惨酷な現実の中でなんとか両足を地面につけるための存在なのではないかと思い知らされます。(大下直人/Kisssh-Kissssssh映画祭)

手塚治虫先生が「夢オチが好きでなかった」というようなことを子供時代に知ってから、映画でも漫画でも小説でも「夢」が出てくる作品をどうしても色眼鏡で見てしまいます。そして「夢をテーマにした作品に傑作なし」とも思っています。「DREAM MACHINE」は意欲作だと思います。(飯塚冬酒/横濱HAPPY MUSIC!映画祭)

「夢の映像化」という大チャレンジを禁断の多数決とBRATSという超強力アーティスト共にやりきった心意気に拍手!ドラッギーな映像と音楽の鳴りに酔っているところでガツンと現実に引き戻すリアルパートの強烈さ。現実のやりきれなさが「夢映画」としての純度を強めるという点も作品の強度をより高めていて素晴らしかったです。(松岡/下北沢映画祭運営委員会)

個人的に1番好きな作品です。
本当夢でも観てるのかと思いました。『夢』の描写という事故りかねない題材で、断片的な美麗な映像の連続を夢見心地に見せてくれた後に、強烈なセルフドキュメンタリーをガーーン!と差し込んでくる構成に本当シビれました‥!ミュージシャン達の魅力というのを評価するには難しい作品だったので、いっそムーラボの作品だって事意識しないでもっと好きなようにやっちゃってよかったのでは?と思いました。(黒澤佳朗/G-Shelter)

ずううううううんっと重い、人の生き死ににまつわる映画。一言でいうとひとりのAV監督が、面接した女優さんとつき合い、しかし彼女は失踪し、今になって彼女が死んでいたことを知り、それを受けてやむにやまれず制作した幻想的な短い映画。冒頭の映像は古い言葉でいうとビデオドラッグ(そういうの流行りましたよね)のよう。アングラでシアトリカルな素材を、CGを多用して仕上げたサイケデリックな映像でまとめた感じ。手先でごまかしているのか、悲しみのあまり混乱してこうなっているのか、判別不能です。AV女優が亡くなる映画として『監督失格』がありましが、あの潔い涙よりも、こちらは作り手のメンタルこじらせている感が極めて強く、なんか「嫌な重いものもらっちゃったぞ」というのが観賞後の気分です。(西島大介/漫画家)

禁断の多数決とBRATSという2アーティストの観た夢を映像化しながら、途中、ターボ向後監督のリアルなドキュメントを挟んだ実験作であるがとにかくターボ向後監督のドキュメントシーンが衝撃的。(松村厚/第七藝術劇場)

ポエム?というのが、見始めの感想でした。懐かしいグラビア感というか…。映像の質感に、ある意味「101回目のベッド・イン」よりも世代的な刺激を受けまして、これはどこに連れて行かれるのだろうと期待もあったのですが、思いがけないセンチメンタルな展開に衝撃を受けつつも、それまでが霧散してしまった印象が拭えず、手放しで面白かったと言いづらい突き放した気持ちになってしまいました。(溝口徹/横川シネマ!!)

コラージュの様にちりばめられた映像や様々な音やノイズ、一見とっちらかっているようにも見えるのだが、刻むリズムはかなり一定で、心音はとても穏やかで静かに流れているように思えた。これは監督の頭の中の世界なのかな、誰か一人の人の頭の中、記憶の物語なのかなあと思って観た。ヘンリー・ダーガーの絵が現れ何か腑に落ちた。途中言葉になったり文字になったりは気になったのだがMOOSIC LABの新しい広がりを観た思いがした。(菅原睦子/仙台短篇映画祭))

「禁断の多数決」さんと「BRATS」さんのパートとターボ向後さんのエピソードとが交錯しているように見えず、それなら自分としてはターボ向後さんのエピソードを作品としてちゃんと観たいと思いました。(田中誠一/立誠シネマ)

「ラボ」という語が最もふさわしい、実験的映像。前半の夢の中のような映像美にぼーっとしていたら、後半のドキュメンタリーのキリキリした痛みにガツンと殴られた。その暴力的で一方的で不器用な愛。結婚式の写真が切なくもかっこいい!時の儚さを具現化したような黒宮れいさんが美しかった。(榊原/シネマスコーレ)

夢というものが、人間の不安や記憶を整理する機能を持っていて、パンフレットを読んでからわかったので昔のAVにありそうな型で、新しさはない気がしたのですが、楽しめました。(コムアイ/水曜日のカンパネラ)

「アート」がやりたかったのか『監督失格』がやりたかったのか、それともその両方がやりたかったのか……。まとまりのなさを「実験」と呼ぶなら、「実験」にはなっているのかもしれないが、今年の「MOOSIC LAB」の作品の中で突出して閉じた作品だった。(松本CINEMAセレクトSTAFF一同)

「明晰夢」の中のアニメパートを観て、確かにこんな夢を見たことがあると思った。別れた女性のエピソードはちょっとドキドキしながら観た。「これから何が映るんだろう」と。ドキュメンタリーパートの音楽も格好よかった。(井上経久/新潟シネ・ウインド)

夢の世界は何でもありなので映像トリップで遠くへ行けてもすぐ飽きてくる。PV観ていて飽きるのと同じ感覚で、迷い道に入ってしまったが、ターボ スイッチが入ってドキュメントが動き出し、迷いは消えた。愛の暴発と純潔。ハッとするラスト。夢を飛び出したリアルがありました。(家田祐明/K’s cinema)

夢のなか、非現実の王国で貴方と再び出会うことができたならば、現実に向き合うことができなくても、しあわせなことなのでしょう。世の中にはそういう人がたくさんいて、わたしもまた、そういう人間なのです。既視感のあるイメージの連なりに落胆し、監督のエゴイズムにくらくらしても、こういう作品を作ってしまう人をわたしは嫌いになれない。(山﨑花奈美/MOOSIC LAB札幌編主宰)

未着(九龍ジョー)