LINEUP[配給作品]
MOOSIC LAB 2018【短編部門】公式出品作品
『下鴨ボーイズドントクライ』
出演:赤染萌、田中怜子、吉田知生、樫尾篤紀、寺内将明、望月陽平
■監督・脚本・編集:篠田知典|プロデューサー:織田昌弘|助監督:松本龍馬|撮影;岩出知也|照明:大西辰弥|録音:松本浩明|美術:里見麻衣|編集:縄手佑基|カラー|STEREO|30min(予定)
「左京区ガールズブラボー」が好評だった篠田監督最新作。人気急上昇中のバレーボウイズとのタッグで、キャストには「アイスと雨音」の田中怜子などを迎えた京都オールロケ映画第2弾!
◉篠田知典(しのだ・とものり)
京都在住。MOOSIC LAB2017『左京区ガールズブラボー』(ミュージシャン賞)。Homecomings、seuss、ベランダ、浪漫革命等多くのバンドのMVを手掛ける。2018年映画『リズと青い鳥』主題歌songbirdsのMVを監督。
◉バレーボウイズ
ノスタルジックで歌謡ライクなメロディと歌のハーモニー、哀愁を帯びたギターで青春の響きを“合唱”のスタイルで聴かせる男女混成グループ。『TOKYO BIG UP!』グランプリ、『FUJI ROCK FESTIVAL 2017』出演。
◼︎審査員講評
ある意味、エモさ爆発の怪作『下鴨ボーイズドントクライ』はヒロインへの集中度がヤバすぎる! 恋する目線の田中怜子アルバム。娘の身を案ずる父親のような気持ちになりました(笑)ーーー森直人(映画評論家)
バレーボウイズの楽曲自体が映像を想起させるものであり、そこに“青春時のおわり”というエモいストーリーが展開し、幸せなコラボだと感じた。ーーー下北沢映画祭実行委員会
舞台が京都、下鴨、さらにクラブメトロが出てくるということもあって興奮したし、それが印象の良さにつながったというのもあるが、ロケ地関係なく、良い映画だったと思う。どれが本当の時間軸なのか、結局本当のところはわからないが、どの世界線の主人公にもこの人生で良かったのか、という後悔が感じられた。見始めた時はただの青臭い青春物語で終わるのかと思っていたが時間が巻き戻る演出、何度も他の世界線で生きていく様子が面白く、長編をみているような満足感があり映画が終わる頃には好きな映画になっていた。ーーー映画チア部
登場人物たちが魅力的に写っていて良かったと思います。爽やかかつノスタルジックで、しっかりした青春映画になっていたと思います。ーーー勝村俊之(シネマ・ロサ/企画・編成)
序盤が非常に魅力的。ぐい、と引き込まれる。特に画面割りが多面で面白かった。物語もポップで展開が読めるにしろ、ライトで良い。ありとあらゆるものを駆使して、監督のこだわり、好き、大切、が、演出されているようにおもいました。音楽としては、バレーボーイズが非常に耳に残る、音が残る。映画としては、冒頭の「君に捧ぐ」と題した映画に準ずるものが少なくわかりずらい、締まりがない印象でした。ーーー久保泉(TOKYO CULTUART by BEAMS)
京都の町並みは映画映えしますね。彼女を捉える彼氏目線の主観ショット、っていうのは今流行りのバンドのMVとかにめちゃくちゃ多用される手法でもあるから、またこういうのかと思ってしまった節はある。でも冒頭の「ゴッドヘルプザガール~」のくだりのせいで、この後どう転んでもこの映画のことは嫌いにならないなっていう確信があった。ーーー石田(元町映画館)
体験談を元にした映画とのことですが、見てられないですね。SFの設定もちゃんとしてほしい。田中怜子ちゃんに何させてるんだ〜!!という変な怒りも(笑)ーーー黒澤佳朗(G-Selter)
「下鴨ボーイズドントクライ」が描くのは、恋愛か、音楽かという、2者択一のストーリー。無理筋なところもありますが、芯にあるものが終始ブレることなく、これもまた役者のよさを十分に引き出して、魅力的な作品に仕上がっていました。ーーー門間雄介(映画評論家)
若い監督が自分自身を投影した甘酸っぱくて甘っちょろい映画を観ると、なんだか嬉しくなる。自身の体験よりもエモくしようと工夫を凝らさない、適度な距離感に好感が持てた。ひとつひとつのショットは練られていない印象もあり、それが平凡な作品にしてしまっているのはちょっと残念。音楽はドラマの重要キーワードでもあるにも関わらず、MOOSIC LABの企画としては音楽の印象が凡庸。田中怜子は『アイスと雨音』よりもさらにその魅力が存分に引き出されていた。監督にとっての仮想(元)彼女だったからかな。ーーー林未来(元町映画館)