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松永天馬殺人事件(2018)



MOOSIC LAB 2018 【長編部門】松永天馬賞(新設)・ミュージシャン賞(松永天馬)・男優賞(松永天馬)受賞作品

『松永天馬殺人事件』

出演:松永天馬、冨手麻妙

監督・脚本・劇中歌:松永天馬|監督補:ALi(anttkc)|企画:直井卓俊|プロデューサー:松永天馬、ALi(anttkc)|アソシエイト・プロデューサー:上野遼平|撮影監督:ALi(anttkc)|撮影:小畑智寛|録音:岡本彗夢、浅井隆|美術:ALi(anttkc)、吉田健児|録音協力:柳田耕祐|制作協力:小峰克彦|制作応援:柳川礼子、大塚安希、三角由紀乃|メイキング・スチール:吉田健児|カラー/モノクロ|STEREO|60分(予定)

松永天馬を殺した犯人 Aとは一体誰なのか?犯人を追う探偵・冨手麻妙だったが捜査は混迷を極めていき…。鬼才・松永天馬が監督・脚本・出演・編集・音楽全てを手がける奇怪な「映画」にまつわる物語は、次第に迷宮入りしていき、前代未聞のラストを迎える…!

◉松永天馬(まつなが・てんま)

1982年東京生。音楽家にして作家にしてときどき俳優。”トラウマテクノポップ”バンド・アーバンギャルドのヴォーカルとしてデビュー。2017年、よりディープな詩世界、”男性”性に踏み込んだキャリア初のソロアルバム『松永天馬』をリリース。俳優活動と並行して自身も映像を監督、脚本、出演とこなす。初監督作品「血、精液、そして死」は自主映画の祭典「MOOSIC LAB 2017」の招待作品となる。また自身ソロやバンドのMVディレクターも多数担当。

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◼︎審査員講評

MOOSICLABという「映画と音楽の実験室」というお題に一番ストレートに答えているように思えました。そもそも映画は複製芸術なんですから映画館だけじゃなく、多様なメディアに展開していくことは自然な事ですよね。ただ、音楽は「ライブ」というその場限りの体験性を帯びる要素があると思っていて、それをどううまくねじ込むかということがMOOSICLABっぽさと思っていました。…で今回、「松永天馬殺人事件」ねじ込んでましたね、力技で。複製芸術って言いましたけど、映画には「映画館」という「事件」が起こる場所…ライブ性を担う所がありましたね。「チコちゃんに叱られる」風に言うのであれば「ぼーっと観てんじゃねえよ」ってところでしょうか。席に座っている限り、事件の目撃者にも、加害者にも、被害者にもなる。安全圏から引っ張り出してくれたこの映画はマジで発明じゃないでしょうか、感謝です!そして、いろんな意味で身体を張ってくれた冨手麻妙さんに圧倒的感謝。きちんと出演作はチェックします。あと、自分が観に行った回、ラストもの凄く戸惑っていたマスク付けたおじさんも忘れられないよ、それも感謝!ーーー大下直人(Kisssh-Kissssssh映画祭)

このエンターティナー振りには感服です。娯楽としての、劇場としての遊びを観客に届け、ムーラボのお祭りに華を添えてくれました。ーーー家田祐明(K’s cinema)

特別賞のためにあるような(笑)。「映画音楽」としてのクオリティは流石ガチでだんとつだと思う。「プレイメイト」って曲は最高だな。前半だけなら渡辺とのおっさんツートップでも良かったんだけど、後半の失速も味と言えば味。松永先生のひとりぼっちぶりを助手的に支える冨手麻妙さんが素敵でした。ーーー森直人(映画評論家)

もっとも面白かった作品でした。映画のその存在を問うために構築されるメタ構造も見事でしたし、実験としての表現も興行までを意識した新しさがあったとも思います。一方で、個人的には、観る者(観客)を含めた映画構造が、役者のセリフや演出の仕方によって初めから予見できるのはサスペンスとしては物足りなく、全体性から考えると後になって立ち現れた方がより驚きはあったのでは無いかと思いました。ーーー勝村俊之(シネマ・ロサ/企画・編成)

「女優の枕営業」や「アタシの出番、少なくない?」などの女優ネタの自意識モチーフを、実際に承認欲求の手段がいっぷう変わっている女優の冨手麻妙という素材の旨味を活かして、絶妙なギャグに加工しデコレーションを施した『松永天馬殺人事件』の創意工夫の姿勢こそグランプリに推したい。実際、楽曲の切れ味は言うに及ばず、『松永天馬殺人事件』の面白さは圧倒的だ。コメディでミステリで、ミュージカルで伝記映画で、ドキュメンタリーでアートで、LIVEで実験映画で、最終的には喜劇『愛のコリーダ』という挑発の狂騒娯楽活劇なんて、観たことがない。自主映画はこうでなくっちゃ。本作の批判で「独りよがり」というピントの狂った発言をする馬鹿を見かけたが、独りよがりで何が悪い。自主映画は独りよがりでなんぼだ。ーーー岩田和明(映画秘宝/編集長)

最優秀男優賞を与えざるを得なかったです。。笑 映画的か、と問われたらそうではない気がしますが、彼にしか作れない作品だと感じました。面白い手法を狙って撮っているので、ハマれば本当に中毒になりそうだなあ、と。音楽も非常に良かったです、やはり。ーーー久保泉(TOKYO CULTUART by BEAMS)

これはもう隅々まで松永天馬すぎて、映画として評価していいのか全くわからない!というのが正直な気持ち。ずっと大笑いして見てしまいました。冨手麻妙さんの魅力も天馬さんに負けじと輝いてました。ーーー黒澤佳朗(G-Shelter)

松永天馬にしか、それも一度きりしかできない松永天馬ショー。それが松永天馬のためにあるわけではないところに映画への愛と哲学を感じてはからずも感動してしまった。ーーー林未来(元町映画館)