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At the terarce テラスにて(2016)

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第59回岸田國士戯曲賞受賞作『トロワグロ』完全映画化
第29回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門 公式出品作品

『At the terrace テラスにて』

出演:石橋けい 平岩 紙 古屋隆太 岩谷健司 師岡広明 岡部たかし 橋本 淳

監督・脚本:山内ケンジ/エグゼクティブプロデューサー:小佐野保/プロデューサー:石塚正悟、野上信子/ラインプロデューサー:中野有香/撮影:橋本清明/照明:清水健一/録音:渡辺丈彦/編集:河野斉彦/企画・製作:ギークピクチュアズ/制作プロダクション:ギークサイト/配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS  2016年/日本/95分/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch © 2016 GEEK PICTURES

 

100%富裕層向け映画。

ある邸宅でのパーティの夜。色白の人妻、はる子の「白い腕」に男たちは熱い視線をむけ、専務夫人は嫉妬の炎を燃やす。日頃取り繕っていた仮面が剥がれ落ち、欲望、嫉妬、秘密の暴露が飛びかうテラスでの会話劇。
 監督は、ソフトバンクモバイル「白戸家」など数々のヒットCMを手がけるCMディレクターであり、”城山羊の会”劇作・演出家としてジャンルを越えて活躍する鬼才・山内ケンジ。第59回岸田國士戯曲賞受賞作品「トロワグロ」を公演時と同じキャストで、自ら完全映画化した本作は、類をみない<ワンシチュエーション会話劇>です。出演には、山内作品のミューズ・石橋けい、「とと姉ちゃん」の記憶もあたらしい平岩紙。紅2点を囲む男性陣に、古屋隆太、岩谷健司、師岡広明、岡部たかし、橋本淳の名優が集結。100%不謹慎、7名が繰り広げる、人間のすべてがつまったテラスでの90分。昨年の監督作品『友だちのパパが好き』に続き、第29回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門に公式出品。さらに新宿武蔵野館での7日間限定レイトショーは連日チケットが即完売する人気を博し、7日間連続満席完売の快挙を成し遂げ、2.18(土)〜同劇場にて再上映が決定している。

この 90分の間に全てが起きるのです。

文:山内ケンジ

この映画は私が書いた戯曲の映画化です。
ある夜の屋敷でのパーティーで、宴は終わりかけ、帰りぎわに、残った数人と屋敷の主人夫妻。登場人物は 7人だけ。場所もその屋敷のテラスのみ。そのテラスでの9 0分間を描いたものです。さて、映画を愛する人の多くが、舞台作品の映画化に対してアレルギーを持っていることを私も知っています。場所がいつまでも変わらなかったり、会話が長いと飽きてしまう。「演劇を見に来たんじゃない」と思う。
パーティーだけ? テラスだけ? そんな、なにも起こらないじゃないか。退屈な話だ、と。 ところが、なにも起こらないどころか、ここでは、この90 分の間に全てが起きるのです。
昼間は礼儀正しく勤勉に仕事をし、ちゃんとした 社会人として日本を支えている彼らが、パーティーという、そもそも彼らにはあまりにも慣れていない時間の中で、お酒も入り、ある人妻の「白い腕」を褒め称える。そんな他愛ないきっかけから、いつのまにか自分を隠すどころか、さらけ出していく。昼間は奥ゆかしく無口なのに、「白い腕」をめぐって議論し、からかいと怒りと嫉妬と欲望にがんじがらめになっていきます。
全て起きる、というのは大げさでしょうか。ええ、ちょっと大げさかも知れません。しかし、「ほとんど」のことがこのテラスで起きるのです。今の日本社会の「ほとんど」です。