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美ちなる方まで何マイル?

入江悠監督最新作「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」の初号試写(にしてマスコミ試写にして最後の試写)が終わった。twitterなどでたくさんの熱い感想を頂いている。来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。

前代未聞の無茶苦茶なスケジュール間の中、この映画の企画を立ち上げた頃まで思い返そうとすると目眩がするほどにいろいろな事がありすぎてとてもじゃないけど書ききれない。企画から完成までの1年と数ヶ月、神聖かまってちゃんというバンドのイメージさながらの波瀾万丈、想定外な出来事の連続に加え、最後の最後に未曾有の巨大地震まで発生してしまった。そして何度も何度も障害を乗り越えてようやく完成…などと感慨に浸っている暇も無く、もう劇場公開されるのだから信じ難い。そんな中、映画を作り上げてくれたスタッフ&キャストの皆さん、協力してくださった皆さんにはもう本当に感謝の念が絶えない。僕はもう足を向けて寝れる方角がもうどこにもないのです。これはもう逆立ちして寝るしかありません。YOGAでも習おうかしらん。

そして厳しい条件にも関わらず、予算がかかる群像劇のシナリオを敢えて作っていく入江監督の姿は、木で鉄筋の家を作れという無理難題に真っ向から立ち向かう勇敢で聡明な建築家のようでもあった。(かまってちゃんの「ベイビーレイニーデイリー」の「敢えて言わないだけです」というフレーズは入江監督にぴったりだと思う)

また、神聖かまってちゃんが製作中に、休まる事無く次々と大きなステージに上り詰めるからして焦った物である。インターネット上で姿の見えない無数の観客に向かって叫び続けていた彼らの元に1500人の観客と、巨大モニターに映し出されたニコニコ動画のコメント=モニター越しに観ている人々、が一同に介したのが、今回の映画のクライマックスに使用されたSHIBUYA-AXでのライブ。1500人の観客を前にして、15000人以上が見つめるノートPCのモニターの向こうに向かって叫ぶの子さん。「WEB上」というまやかしであれ何であれ、あの夜、世界はインターネットを通じて繋がっていた。入江監督は、あの夜に遠くで、近くで、すぐ側で戦っていたであろう人たちを物語の中で生きさせた。

この映画は神聖かまってちゃんの主戦場とも言えるニコニコ動画でも本編がそのまま配信されることになっている。いつか映画のチラシの裏に、劇場と同等にニコニコ動画が普通に並ぶ日が来るかもしれない。時代は変わってゆく。この映画に出て来たiPadやiPhoneなどもどんどん進化してゆき、あっという間に古くなるだろう。本作には、現代性と普遍性、音楽と映画、いろいろな物がせめぎあっている。この映画がお客さんたちにどういう風に受け止められ、どういう風に育っていくのかがとても楽しみである。

10年後も20年後も、入江監督と神聖かまってちゃんからお客さんたちへのバトンが渡り続けていくよう、そしてそれぞれの人生に新たな火が灯り続けるよう、変わり続ける時代の中で、地に足をつけてしっかりと育ててゆかねばと思っている。

4/1。パルコが通常営業に戻り、渋谷シネクイントではこの映画でレイトショーが復活する。変わってしまった世界で、ここから、映画がリスタートする。そんな使命感を持って、映画を送り出そうと思います。

…などと感慨深い気持ちで書き綴っていたら、今日試写に来れなかったの子さんがまたしても衝撃的な新曲をアップしていた。

「歩かなきゃとりあえず。人間はいつか死ぬ。」

そうだ。映画も、いつか終わる。それでも始める。僕も頑張るよっ。

yeah!

そんなこんなで。

明け方に涙が止まらないっ。

ぱぱんが、ぱん。